2026年6月号掲載

AIエージェント

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著者紹介

概要

人間に代わって予定管理や情報収集、資料作成をこなし、常に傍らにいて自分をアシストしてくれる。そんな「デジタル執事」が現れる日は、そう遠くない!? 本書は、自ら考えて動く“AIエージェント”の姿と、その登場が仕事にもたらす変化について解説。併せて、人間がAIと働く上で求められる役割やスキルを提示する。

要約

AIエージェントの登場

 2028年のある朝。中堅メーカーに勤める佐藤さんは、起床してiPadを手に取った。画面には“相棒”からのブリーフィングが表示されている。

 『就寝中に以下のタスクを処理しました。

 ・競合A社の新製品発表に関する海外ニュースを分析し、当社の製品への影響を要約しました。注目すべきは彼らが採用した価格戦略です。

 ・23時に届いたメールへの返信を3パターン作成しました。パターンAが最適と思われます。

 ・14時からの次期主力商品のコンセプト会議ですが、プレゼンテーションの案を作成しました。想定される反論への回答集もできています』

 佐藤さんは、A社に関する要約に目を通し、メールの返信案の中から案Aの送信を許可し、会議資料のデザイン変更を相棒に指示した ―― 。

 実は、この相棒は人間ではない。人間の意図を深く理解し、自律的に思考し、計画を立て、ウェブ検索やアプリの操作までこなす、専属のパーソナルAIエージェントなのである。

 そしてこれは、SF世界の話ではない。

チャットGPTは“革命”の序章だった

 なぜ、序章なのか。それは、チャットGPTなどの大規模言語モデル(LLM)が持つ限界に起因する。チャットGPTは、どれだけ賢くてもあくまで「指示待ち」の存在である。ユーザーが指示を与えない限り、自ら動き出すことはない。

 車でたとえるなら、LLMは「究極のナビゲーションシステム」である。目的地までの最適ルートを示してくれるが、実際に車を動かすのは運転手である人間だ。LLMは膨大な知識と分析力を備えているが、世界に働きかける手足を持たない。

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