2023年1月号掲載

Speed&Scale スピード・アンド・スケール 気候危機を解決するためのアクションプラン

Original Title :Speed & Scale (2021年刊)

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著者紹介

概要

地球温暖化対策は、猛烈なスピード(速度)と途方もないスケール(規模)で取り組むことが必要 ―― 。既得権益層の抵抗に打ち克ち、企業や株主を巻き込んでムーブメント(社会運動)を起こし、クリーンテクノロジーへの投資を加速する…。世界的ベンチャー・キャピタルの会長が、破滅的な未来を回避するための具体策を示す。

要約

計画を示そう

 人類による野放図な温室効果ガスの排出によって、地球温暖化は急激に進んでいる。もはや、温室効果ガスの放出量を劇的に減らす以外に、生態系の崩壊を食い止め、地球が居住不可能な惑星になるのを食い止める手立てはない。

 2100年に向けた厳しい予測を見てみよう。

 様々な研究によると、地球の温度が4℃上昇すると、南半球を中心に世界経済に破壊的影響が起こる。しかも、収束することはない。

 しかし、このような警告を聞いても、大方の人は動き出すことはない。80年先の予測など、人間の脳が理解するには遠すぎる。たかだか2~3℃温暖化が進むと言われても、深刻なことには思えない。これが最大の障害なのだ。

気温上昇を抑えるために必要なもの

 壮大な計画を遂行するためには、明確で測定可能な目標が必要だ。本書では「気温上昇を1.5℃以下にとどめる」というターゲットを掲げ、それに到達するためのシナリオを設定した。気候災害を回避できる可能性が最も高くなるシナリオだ。

 ①交通の電化

 ガソリンやディーゼル・エンジンをプラグイン式の電動自動車、トラック、バスに転換する。

 ②電力の脱炭素化

 ③食料の見直し

 炭素を豊富に含んだ表土の回復、施肥の改善、牛肉の消費を減らす、食品廃棄を減らす。

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