2026年8月号掲載

ストイシズム 何事にも動じない「無敵の心」のつくり方

Original Title :A Guide to the Good Life:The Ancient Art of Stoic Joy (2009年刊)

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著者紹介

概要

人間関係に悩んだり、怒りや悲しみ、欲望が抑えられなかったり…。人を振り回す様々な悩み。そうした負の感情から脱し、より良く生きるための人生哲学を古代ギリシャ・ローマの哲人に学ぶ。ゼノンやセネカ、マルクス・アウレリウスらが説いたストア哲学(ストイシズム)の教え、技法を紹介した世界的ベストセラーである。

要約

最初のストア哲学者

 「人生に何を望むか」と聞かれて、あなたはどう答えるだろうか。ここで聞いているのは人生の遠大な目標、いわば「グランド・ゴール」だ。

 このグランド・ゴールは、人生哲学の第一の要素である。従って、そんなのはないと言う人は、きちんとした人生哲学を持っていないことになる。

 では、なぜ人生哲学を持つことが重要なのか?それを持たないと「ミスリブ」、すなわち「間違った人生を生きる」危険性があるからだ。

 人生哲学を持たなければ、死の床についた時、その人はたった一度の人生を無駄にしたことに気づくかもしれない。くだらないものに気を散らされて、人生を無駄にすごしてしまった、と。

人生の究極の目的と哲学者

 良き人生を送るために、人間は何をしなければならないか。

 古代ギリシャ・ローマの哲学者の多くは、人生の哲学を考えることこそ哲学の存在意義だとした。そして彼らは学校を作り、人生哲学を教えた。

 ソクラテスの弟子のアンティステネスは、犬儒(キュニコス)派を設立し、禁欲的な生き方を勧めた。一方、弟子のアリスティッポスはキュレネ派を設立し、快楽的な生き方を主張した。この両極端の中間に、ゼノンが設立したストア派がある。

最初のストア哲学者ゼノン

 ゼノンの哲学には、倫理学、自然学、そして論理学の要素があった。

 そして、ゼノンの哲学の最も重要な要素が、「倫理学」である。ただ、注意しなければならないのは、ストア派の倫理の概念が、今日のそれとは違うことだ。

 現代では、倫理学は道徳的に正しいか間違っているかを研究する学問だと考える。それに比べてストア派の倫理学は、「エウダイモニズム」、すなわち「幸福主義の倫理学」と呼ばれるものだ。それが扱うのは、良き幸福な生を生きることであり、時に「道徳的知恵」と呼ばれるものである。

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