2025年9月号掲載

新版 エスキモーに氷を売る

Original Title :ICE TO THE ESKIMOS:HOW TO MARKET A PRODUCT THAT NOBODY WANTS (2000年刊)

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著者紹介

概要

売上も成績もNBAで最下位、地元ファンもごくわずか ―― 。そんなチームを、わずか数年で高収益集団に変えたコンサルタントが、自ら実践したマーケティング手法を語った。「思いつき」にボーナスを出す、顧客が買いたがる商品だけを売る、商品を“お得すぎる”状態にする、等々。明かされる考え方は、業界を問わず応用可能だ!

要約

ジャンプスタート・マーケティング

 会社の業績が停滞し、抜本的なテコ入れが必要な時、何をやるべきか?

 リストラを選ぶ大企業も目立つが、必要なのはマーケティングによる急成長、事業再建である。

 そこで私がお勧めしたい秘策が、「ジャンプスタート・マーケティング」だ。これは、NBA(全米バスケットボール協会)で観客動員数最下位だったニュージャージー・ネッツ(現・ブルックリン・ネッツ)を、チケット収入伸び率1位に導いたマーケティング手法である。

 このジャンプスタート・マーケティングを実行すれば、業績を改善できる ―― 。

商品の現状を分析する

 売れない商品には、欠点や弱点があるものだ。ネッツの場合は、「興行収入はNBAで5年連続最下位」「成績も最悪。ネッツは過去5年、NBAで最下位か下から2番目ばかり」「地元でも一番人気のチームではなかった」、等々。

 このような現状を踏まえ、次のように考えた。

 ①勝てる市場を見極める

 ニュージャージー州の人は、州や州最大の都市ニューアークに愛着がない。これでは地元意識など持てるわけがない。ただ、州北部は経済活動も活発でマーケットとして優良なので、この地域をターゲットに設定する。

 ネッツを従来型の「地元チーム」として売り出すことはやめた。そして、マイケル・ジョーダンなど、「他チームの大物選手が見られること」を売りにした。大スターを見たくても、チケットはなかなか取れない。でも、ニュージャージーでなら、大スターを簡単に見られる、と。

 どんな商品にも、何か良い点はある。自社商品で売りになりそうな特徴は何だろう。窮地に陥った会社は、おそらく間違った特徴を選んでいる。

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