2024年9月号掲載
部下のポテンシャルに疑問を持ったら読む本 ――高業績者が持つダーク・パワーの秘密
- 著者
- 出版社
- 発行日2024年6月25日
- 定価2,200円
- ページ数248ページ
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著者紹介
概要
職場に「問題あり」の人はいないだろうか。出世のため嘘をつく、特別扱いされたがる、自分のことしか考えない…。上司は、こうした人を「ダメな部下」と決めつけがち。だが実は、彼らには高いポテンシャルがある。その秘められた力、「ダーク・パワー」を徹底解説。“外れた”社員も、きっかけと心構えを整えれば、きっと輝く!
要約
ダーク・パワーの基礎知識
職場には反社会的な行動をとる人がいる。
恩を仇で返す人。自分が特別扱いされないと不機嫌になる人。嘘をついて問題を隠蔽する人…。
こうした反社会的な行動をとる人は「ダーク・トライアド」という性格特性によって、その原因をある程度説明できることがわかってきた。
ダーク・トライアドとは何か
ダーク・トライアドとは、3つの性格特性を指すものだ。この3つが高いのは、次のような人だ。
・嘘をついてでも自分の勢力・権力を拡大しようとする人。
・自己愛傾向が強く、自分は他人とは違う特別な存在だと信じる人。
・感情的反応が少なく、自分の欲求充足にしか興味がなくて衝動的な人。
性格特性として、順に「マキャベリアニズム」「ナルシシズム」「サイコパシー傾向」と呼称される。これらの人々は、反社会的な人々の代表例としてこれまで扱われてきた。
「ダーク・パワー」の持つ意外な側面
しかし、近年の先端的研究は、そう事は単純ではない、ということを示している。
例えば、ナルシシズムの高い人は、確かに、自分だけが特別だという意識が強く、周囲からの助言を遮断して暴走するという反社会的な面を持つ。しかし、自分に高い達成目標を課して、それに向けて突き進むという面もあり、きっかけがあれば望ましい行動が発現されることもある。
つまり、反社会性を生む強烈なパワーが何かのきっかけで、向社会性へのパワーになることもある。本書では、これを「ダーク・パワー」と呼ぶ。