2023年2月号掲載

解像度を上げる 曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法

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著者紹介

概要

「解像度」は、物事への理解度や、思考の明晰さなどを示す言葉である。不確実な環境下でリスクに気づき、対応するには、高い解像度が欠かせない。課題を広く深く理解し、経時変化もおさえつつ、何が重要かを把握できる ―― 。そんな「解像度が高い」人になるための思考と行動のパターンを、具体的にわかりやすく解説する。

要約

解像度を上げる4つの視点

 「提案をつくってみたが、大事な何かが抜けている気がしていて、モヤモヤが晴れない」「言いたいことはわかるけれど、説得力が弱いように感じる」…。

 仕事をする中で、こんな経験をしたことはないだろうか。カメラのピントがあわず、世界がぼやけて見えるような感覚、とも表現できるだろうか。

 こうした思考の状態のことを「解像度が低い」という。逆に、明晰な思考ができている状態のことを「解像度が高い」と表現する。

解像度とは何か

 「解像度」という言葉は、印刷や画像などに用いられる言葉だが、昨今、ビジネスでも使われるようになった。「解像度が高い」「解像度が低い」「解像度が足りない」というふうに使われ、物事への理解度や、物事を表現する時の精細さ、思考の明晰さを示す言葉として用いられている。

 例えば、「コミュニケーション能力が高い人が欲しい」という漠然とした求人を出すよりも、「現場で顧客のニーズを直接聞きながら、システムの要件をまとめられる人が欲しい」とする方が、より最適な人材からの応募が期待できる。

 「欲しい人材」や「コミュニケーション能力」を要素分解して、何が重要かを提示できるのは、必要とする人材像や、なぜその人材が必要なのかという課題の解像度が高いからだ。

解像度が高い人が持っている4つの視点

 解像度の高さは、4つの視点で構成されている。

 ①「深さ」の視点

 例えば、「売上が下がっている」という課題を考える時には、顧客数が減っているのか、単価が下がっているのか、などの課題の原因の深掘りが必要だ。つまり、見えているものの奥にある原因や可能性を深く掘り下げて把握することで、解像度を上げることができるのである。

 深さがなければ、課題を考える時も、何が根本的な問題であるかがわからない。

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