2022年2月号掲載

BCGが読む経営の論点2022

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概要

コロナ禍で、これからの企業経営に大きな影響を与えるパラダイムシフトが生じている ―― 。BCG(ボストン コンサルティング グループ)が、コロナ後を見据えて日本企業がとるべき戦略的アクションを提示する。人々の行動様式の変容、高まる地政学リスク…。事業環境の変化の本質を理解し、対応を考える上で参考になる1冊だ。

要約

コロナ禍で顕在化した2つの方向性

 新型コロナウイルスの感染拡大は、いまだ予断を許さない状況にある。だが2022年は、ウィズコロナの面は残るものの、アフターコロナの先を見越して準備していく年と考えるのがよさそうだ。

 *

 2020年からのコロナ禍で、これから数年の経営環境に大きく影響を与える2つの方向性が決定づけられた。「ニューノーマル時代の到来」と「経済活動の前提の地殻変動的揺らぎ」である。

 その方向性をしっかりと把握することが、アフターコロナへの対応を考えるために不可欠となる。

 ①ニューノーマル時代の到来

 方向性の1つは、アフターコロナ期においては私たちがコロナ前にノーマルと考えていた状態に完全に戻ることはなく、ニューノーマルというべき状態が訪れるということである。

 企業視点で重要なのは、次の2点である。

 ・人々の行動様式・価値観の変容

 例えば、消費生活におけるデジタルチャネルの受容性の高まりが、ニューノーマルとして常態化する。買い物に関しては、コロナ禍でシニア層のEC利用が増えた。各種サービスに関しても、リアルチャネルよりもデジタルチャネルの方が便利なものが多いことが広く理解された。デジタルチャネルに慣れ、利便性への認識が広がった領域では、後戻りはしないという見方が多い。

 また、コロナ禍では、人々の価値観にも後戻りしないような変化が起きている。今までの働き方、組織への帰属意識、生活と仕事のバランス、家族との時間の過ごし方などについての考え方の変化である。人それぞれ程度の差はあるが、これらの変化は生き方の深いレベルに通底するものが多く、新しい時代が来た、と考えた方がよさそうだ。

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