2016年6月号掲載

ヤバすぎる経済学 常識の箱から抜け出す最強ロジック

Original Title :WHEN TO ROB A BANK

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著者紹介

概要

身の回りのこと、あるいは社会、経済の問題と、様々な事象にユニークな視点で斬り込み、好評を博す『ヤバい経済学』シリーズ。最新版の本作も、まさに言いたい放題。効果的なテロの起こし方、筋の通らないフライドチキンの値段の付け方等々、刺激的な話が満載だ。“ヤバい経済学”の色眼鏡で見れば、違う世界が見えてくる!

要約

常識の箱から抜け出す!

 10年ぐらい前、『ヤバい経済学』という本を出そうとしていた頃、ウェブサイトも立ち上げた。

 名前は「ヤバい経済学ドットコム」。このサイトが、そのうちブログの役目を果たすことになる。

 以来、毎日のように、ブログに書き込み、バラまいてきた。それらの中からいいネタを拾い集め整理したのが、この本である。

 あなたが僕らの頭の中を覗いて、ヤバい経済学の色眼鏡で世界を見るとどんなふうか、知ってくれたらと思う。

あなたならどんなテロ攻撃を仕掛ける?

 最近、運輸保安庁が、機内に持ち込む手荷物の規制の大部分は、当分今のまま続ける、ただしタバコのライターは規制から外すと発表した。

 こういうルールの話を聞くと考えてしまうのは、自分がテロリストで、使える資源に限りがあるなら、どうやって恐れを最大化するかってことだ。僕なら、恐れを呼び起こすのは何なのかをまず考えるだろう。

 みんなを震え上がらせることの1つに、自分がテロ攻撃の犠牲者になるかもしれない、という考えがある。僕ならそれを頭に置いて、自分がテロの標的になるかもと誰もが思うようなことをやろうとするだろう。それぞれの個人がテロに遭う確率はとても低くて構わない。人間はめったに起きないことの確率を大げさに見積もる傾向がある。

 それから、僕なら、テロリストはたくさんいるのだと思わせようとする。あちこちで一斉にテロを起こして、その後また、間髪をいれずにもっとたくさんのテロを仕掛ける。商業をストップさせるのを目指すのもいい。商業が止まれば、みんな暇になってあれこれ怖がる時間ができる。

 かいつまんで話すと、ライフルと車で武装させたテロリスト20人を国中にばらばらに放ち、あらかじめ決めた日時に無差別な狙撃を始めさせる。大都市、小都市、郊外、いろんなところで人を撃たせる。テロリストたちには頻繁に居場所を変えさせる。次のテロ攻撃はいつ、どこで仕掛けられるのか、誰にもわからない。効果は絶大、信じられないぐらいの大混乱が起きるだろう。それに、実行犯を捕まえるのはすごく難しいだろう。

 みなさんはもっといいアイディアを持っているかもしれない。ぜひ聞かせてほしい。このブログに書き込むのは、お国のためだと思ってほしい。そうすることでテロと戦う人たちに、実際にテロが起きる前に、テロのシナリオを検討して、それに備える機会を提供できるだろう。

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