2002年7月号掲載

ネクスト・ソサエティ 歴史が見たことのない未来がはじまる

Original Title :MANAGING IN THE NEXT SOCIETY

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著者紹介

概要

「次の社会=ネクスト・ソサエティ」はもう始まっている。だがそれは、一般に予想されているものではなく、これまでとは異質のものである ―― 巨人、ドラッカー教授が、予想外のネクスト・ソサエティの姿を、明確に描き出す。そしてその変化を脅威ではなく好機にするためには、自らが「チェンジ・エージェント(変革機関)」になる必要があると説く。

要約

「ネクスト・ソサエティ」とは?

 「ネクスト・ソサエティ(異質の次の社会)」がやってくることは間違いない。

 それは、21世紀の社会として一般に予想されているものとは異質の社会となる。そのかなりの部分がすでに実現しつつある。

雇用形態の変化

 今から25年後には、誰もが70代半ばまで働かなければならなくなる。そして、高年者の極めて多くがフルタイムではなく契約ベース、非常勤、臨時、パートタイムで働くことになる。

 企業の人事部は、働く者が全てフルタイムの正社員であることを前提としている。ところが、20年後、25年後には、働く者の半数はフルタイムどころかいかなる雇用関係にもない人たちとなる。

 従って、雇用関係にない人々をいかにマネジメントするかが、企業だけでなくあらゆる組織にとって中心的な課題の1つとなる。

市場の変化

 若年人口の急減。これは、ローマ帝国崩壊時以来のことであるというだけでも重大な意味を持つ。

 すでに先進国の全てと中国およびブラジルが、人口維持に必要な出生率2.2を下回った。

 このことは、政治的には、外国人労働者や移民の受け入れが国論を二分する問題になることを意味する。経営的には、国内市場が激変することを意味する。

 第2次大戦後に出現した大量消費市場は若年中心の市場だったが、これからは中高年中心の市場となる。若年中心の市場は残るとしても、中高年中心の市場よりもずっと小さくなる。

高度の競争社会

 ネクスト・ソサエティは知識社会である。知識が中核の資源となり、知識労働者が中核の働き手となる。知識社会としてのネクスト・ソサエティには、3つの特質がある。

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